金利の先行きが分からないなら:楽観・中間・悲観の3本で返済の幅を知る
これから金利がどうなるかは、誰にも分かりません。「上がるか、上がらないか」を当てようとするより、楽観・中間・悲観の3本のシナリオで返済の幅を知っておくほうが、住宅ローンとの付き合い方を考えやすくなります。借入額5,000万円・35年の例で、3本のシナリオを比べます。
3本のシナリオ
- 楽観:0.8%のまま横ばい試算する
金利が最後まで上がらない、いちばん楽観的な想定。ほかのシナリオと比べる基準に。
- 中間:6年で1.55%へ試算する
2年ごとに0.25%ずつ、3回上がって落ち着く中間的な想定。
- 悲観:4年で3%へ試算する
毎年0.5%前後ずつ上がり、4年で3%に達する悲観的な想定。
- 楽観:金利が最後まで0.8%のまま
- 中間:2年ごとに0.25%ずつ上がり、6年後に1.55%で落ち着く
- 悲観:毎年0.5%前後ずつ上がり、4年後に3%に達する
返済の幅はどれくらい?
| 当初の毎月の返済 | 毎月の返済(最大) | 総返済額 | うち利息 | 総返済額の差 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 楽観(0.8%のまま) | ¥136,530 | ¥136,530 | 5,734.3万円 | 734.3万円 | — |
| 中間(6年で1.55%へ) | ¥136,530 | ¥154,0712036年1月〜 | 6,334.8万円 | 1,334.8万円 | +600.5万円 |
| 悲観(4年で3%へ) | ¥136,530 | ¥202,2492036年1月〜 | 7,930.3万円 | 2,930.3万円 | +2,196.1万円 |
借入額5,000万円・35年・元利均等返済、2026年4月借入れ。
楽観と悲観の差は、総返済額で 2,196.1万円、毎月の返済の最大で ¥65,719 にもなります。中間のシナリオでも、楽観より総返済額が 600.5万円 多くなります。
悲観シナリオでの返済額の推移
| 時期 | そのときの金利 | 毎月の返済 | 前の返済額との差 |
|---|---|---|---|
| 借入当初 | 0.8% | ¥136,530 | — |
| 2031年1月 | 3.0% | ¥170,663 | +¥34,133 |
| 2036年1月 | 3.0% | ¥202,249 | +¥31,586 |
借入額5,000万円・35年・元利均等返済、2026年4月借入れ。毎月の返済額が変わる時点だけを並べています。
悲観シナリオでは、最初の見直しで返済額が当初の 約1.25倍 になり、125%ルールの上限いっぱいまで上がります。それでも金利の上昇に追いつかず、次の見直しでさらに上がります。
幅をどう使うか
3本のシナリオは、予想ではなく「備えの目安」として使います。
- 楽観の返済額は、いまの家計で無理なく払えるか
- 中間の返済額になっても、貯蓄を続けられるか
- 悲観の返済額になったとき、何を削れば払えるか、繰上げ返済や借り換えなどの手を打てるか
悲観シナリオの返済額でも何とか払える見通しがあれば、変動金利の上昇をそれほど恐れる必要はありません。逆に、中間シナリオで家計が苦しくなるなら、借入額や金利タイプを見直す余地があります。
自分の条件で確かめるには
記事の数字は一例です。上の「3本を比較ページで並べる」から、自分の借入条件で3本を比べてみてください。
試算結果は入力した条件にもとづく目安です。実際の返済額は、借入先の契約内容や端数処理などによって異なる場合があります。詳しくは免責事項をご覧ください。