金利上昇に繰上げ返済で備える:期間短縮型と返済額軽減型を試算で比較
金利が上がりそうなとき、手元の資金で繰上げ返済をしておくのは有効な備えです。ただ、繰上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があり、効果の出方が違います。この記事では、変動金利が10年かけて2%まで上がるシナリオで、5年後に500万円を繰上げ返済した場合を比べます。
2種類の繰上げ返済
- 期間短縮型:毎月の返済額はそのままで、返済期間を短くする
- 返済額軽減型:返済期間はそのままで、毎月の返済額を下げる
一般的には「総返済額を減らす効果は期間短縮型のほうが大きい」と言われます。金利が上がっていく場合にもそうなのか、試算で確かめます。
結果の比較
| 当初の毎月の返済 | 毎月の返済(最大) | 総返済額 | 完済 | 総返済額の差 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 繰上げ返済なし | ¥136,530 | ¥164,2912036年1月〜 | 6,658.8万円 | 2061年3月 | — |
| 期間短縮型 500万円 | ¥136,530 | ¥162,5232036年1月〜 | 6,308.8万円 | 2057年3月 | −350万円 |
| 返済額軽減型 500万円 | ¥136,530 | ¥150,4172031年1月〜 | 6,498.8万円 | 2061年3月 | −160万円 |
借入額5,000万円・35年・元利均等返済、2026年4月借入れ。
期間短縮型は総返済額が 350万円 減り、完済が 4年 早まります。
返済額軽減型は総返済額の減り方は 160万円 と期間短縮型より小さいものの、毎月の返済額の最大が下がります。
返済額軽減型は「金利上昇の備え」になる
返済額軽減型で繰上げ返済した場合の、毎月の返済額の推移です。
| 時期 | そのときの金利 | 毎月の返済 | 前の返済額との差 |
|---|---|---|---|
| 借入当初 | 0.8% | ¥136,530 | — |
| 2031年1月 | 1.4% | ¥150,417 | +¥13,887 |
| 2031年5月 | 1.4% | ¥133,362 | −¥17,055 |
| 2036年1月 | 2.0% | ¥145,663 | +¥12,301 |
借入額5,000万円・35年・元利均等返済、2026年4月借入れ。借入れから5年後に500万円を返済額軽減型で繰上げ返済した場合。
繰上げ返済の直後に毎月の返済額が下がります。その後金利が2%まで上がったあとの返済額は ¥145,663 で、繰上げ返済しなかった場合の ¥164,291 より毎月 ¥18,628 低く抑えられます。
金利上昇で毎月の返済が増えるのが心配なら返済額軽減型、総額を減らして早く完済したいなら期間短縮型、という選び方になります。
自分の条件で確かめるには
シミュレーターでは、繰上げ返済の時期・金額・種類を何回でも追加でき、「繰上げ返済の効果」として利息の軽減額や完済の前倒し期間を確認できます。
記事の数字は一例です。ご自身の借入額・期間・金利の推移で試算してみてください。
試算結果は入力した条件にもとづく目安です。実際の返済額は、借入先の契約内容や端数処理などによって異なる場合があります。詳しくは免責事項をご覧ください。